調査企画書案
調査企画「戦後の旧広見町下大野地区の生活と住民活動を聞く」
概要
調査目的について:
本調査は、戦後愛媛県で初めて地区診断のモデル地区としてあった旧広見町下大野の診断前後の地域生活の変化をお聞きするものです。また、地区診断は地域コミュニティーである婦人会や農協婦人部、組組織に大きな影響を与えたとされており、診断後に健康会議を皮切りとして住民自身が生活の見直しを目指した地域の活動の歴史とも重なります。生活とそこにみられる人々の絶え間ない努力の結晶を歴史的に明らかにしていくことに本調査の主題があります。
調査方法について:
①資料調査
広見町保健センターの機関紙、『広見町史』、農協婦人部の機関紙。
②現地調査
直接、住民から地域の生活の証言を集める。
⇒
具体的には昭和39年当時を知る方々をはじめとして、その後の地区診断の推移や地域活動の担い手の方々、年齢層ごとにお話を伺わせていただきたいと存じます。
今回の調査につきましてはまず原点たる地区診断当時の方々を中心軸に、さらにそこから派生した地域活動に参加された方々の証言とともに調査に踏み込みたく存じます。
また、個々人における地域の捉え方もこたなるでしょうから、調査をまとめるに際して単に年齢層で区分していくのではなくてその人個々人における地域との関わりをもとに、歴史を描いていくこととします。『広見町史』などに見られる地域行政や文化の動きと異なりまして、より具体的に生活を描写することを重視したいと思います。
※個人情報保護について:
勿論、個々人の歴史に触れることになりますゆえ、個人情報に対しては厳重な管理と配慮を行うことを前提といたします。記載に伴いましては、その都度お話をお聞きした個々人に、内容のご確認と記載の有無について相談及び確認させていただきますことをいたします。これは調査の都度、公表する都度において行います。
調査成果について:
①冊子作成に関して
本調査成果については、まとまった段階で一冊の冊子として仕上げたいと考えております。また、冊子にまとめるにあたりまして、単に私の成果としてそこに提示するだけでは、お話をお伺いした方々との結びつきを感じられないこともありますので、原稿が出来上がった段階で、地域の方々とご相談させていただき、感想やこの当時のことなどの文章も添えてみたく考えております。
②冊子配布及び出版について
冊子は地区全戸に一冊ずつ配布する予定としております。その際は、区長様にご相談させていただきます。
冊子出版については現時点では考えておりません。皆様方のもとにあればそれで十分であると思いますし、またこの先冊子を通じての出会いや考えが育まれれば私としては何よりの幸福となります。もし仮に出版する段階になれば、その際はご相談させていただきます。
以上
補足ですが……出版のところで、調査の段階的な成果といいますか、こぼれ話や回想譚などを鬼北町の広報誌にコラムとして設けさせていただくことも考えています。なぜ、ここで広報誌に載せる必要性があるかについてですが、できるだけ多くの方々に鬼北町の地域活動の原点を見てもらうと同時に、町の活性化につなげられるような地域の宝としての地域活動を評価してもらいたいからです。コラム掲載になる場合は、鬼北町役場の了解を得るのももちろんですが、その際は地区の了解を得てからにしようと思っているので、上記の企画書には盛り込んでいません。